ブラウザのシェア推移とモバイル・PC比較
WEBサイトの制作に当たっては、「1.どのデバイス(端末)から」、「2.どのブラウザ(WEB閲覧ソフト)」で、「3.どの時間帯に閲覧されているのか」を知ることが重要です。
WEBサイトの制作者としては、「1.」と「2.」がこちら側で対応できる内容のため重要になってきます。
実際にWEBサイトを公開しアクセス解析をおこなえば、これらの情報は取得することができますが、WEB制作の段階では一般に公開されている情報をベースに制作の前提資料として考慮します。
業種や顧客層によって多少の相違はありますが、概ねこの比率はかわりません。
すべてのグラフは、「https://gs.statcounter.com/」のデータに基づいて作成しています。
ブラウザシェアの推移(PC・モバイル)
2009年1月から記事執筆時で最新の2023年10月のデータまでをグラフにしてみました。
日本のブラウザシェアの推移(PC・モバイル)
Windowsにデフォルトで搭載されていたブラウザIE(インターネットエクスプローラ)一強の時代がしばらく続きました。しかし、検索エンジンとして覇権を取ったGoogleが開発したChromeにその座を奪われることになります。
日本ではAppleユーザー比率が高く、特にモバイル端末、スマホではiPhone、タブレットではiPadの利用率が高いこともあり、こちらもデフォルトで搭載されているブラウザのSafariがある程度のシェア(1/4程度)を確保していいます。
Googleの検索エンジンとブラウザソフトChromeにやられた感のあるMicrosftは、IEの更新を打ち切り新しく検索エンジンのBingを搭載したEdgeをリリースしました。しかし、Google一強となった検索エンジンとブラウザのシェアを回復できていない状況でした。
しかし、Microsftの検索エンジンBingにChat-Gptの機能を搭載し、サイドバーには 画像生成「Image Creator」を搭載するなどしてAI機能を惜しみなく投入してきたことで、今後シェアをある程度回復していくのではないかと予想できます。
Chat-Gptの急速な成長に対して、Googleではコードレッド(緊急事態警告)を発してGoogle版LLMのBardを無料でリリースしました。AIの進化は今後のITテクノロジーにパラダイムシフトを起こすものとみています。
世界のブラウザシェアの推移(PC・モバイル)
世界全体では、Chromeの利用率が上がり6割以上のシェアをキープしています。他方、Apple製品のみのブラウザであるSafariは当然Apple人気が高い日本より低くなっています。
MicrosftのEdgeは意外に低く5%を超える程度ですが3位の座を回復しています。
端末ごとのブラウザシェアとWEB戦略
図はモバイルとPCでのブラウザのシェアになります。データは2023年11月までの12ヶ月の平均値になります。
実際のWEB制作にあたっては、先に述べたとおり、1.どのデバイス(端末)から、2.どのブラウザ(WEB閲覧ソフト)でアクセスがあるのかを事前に予想し、それを考慮して制作します。
一般的に、BtoBではPCでの閲覧が多く、BtoCではモバイル端末での閲覧が多くなります。業種にかかわらず平均的にモバイルからでのアクセス率は7~8割程度です。
そのため、個人向けの商品やサービスではモバイル端末からのアクセスが9割以上あることもあります。
また、BtoBであってもスマホからのアクセスが5割をきることはほぼありません。
上記をふまえてWEB制作においては「モバイルファースト」が常識になっています。文字通り「モバイル端末のユーザーを第一にWEB制作をする」ということで、具体的にはスマホやタブレットでの縦長での画面で閲覧されることを最優先にWEBデザインを行うことをいいます。
WEBデザインではPC画面でのデザインが重要視される傾向がありますが実際にはモバイル端末での利用率が圧倒的に高くモバイルでのデザインを優先する必要があります。