Webマーケティング
Webマーケティングとは
Webマーケティングは、文字通り「Web」+「マーケティング」で、「Web」を使った「マーケティング」のことをいいます。
Webマーケティングの位置づけとしては図のようになりますが、顧客ニーズや市場等の各種分析(緑背景の部分)をもとに施策をおこなうことにかわりはありません。
顧客が利用する媒体がアナログからデジタルに代わってきたのと同様に、マーケティングをおこなう手段もアナログからデジタルに代わってきたという次第です。
そういう意味では、従来からあるマーケティング手法に対して、デジタルデータやデジタルデバイスを用いたマーケティングがデジタルマーケティングであり、その中にWebマーケティングがあります。
広い意味ではデジタルマーケティングとWebマーケティングは同じような意味で使われることもありますが、ここでは厳密に区別しています。
マーケティングとは
「Webマーケティング」を話す前に、そもそも「マーケティングとはなにか・・・?」という話になります。
「マーケティング」に定型的な定義はなく、様々な方がマーケティングとはこういうものであるといっています。
それらの定義は抽象的な表現や難しい表現でああることが多いので、ごく簡単に申し上げると「マーケティングとは、より売上をあげるための仕組みをつくって実践すること」をいいます。
ただし、このマーケティングに「販売」という行為自体は含まないという点に留意していただきたいです。
売れるための仕組みを作ったり、売れるための商品・サービスの作り込み、売れるためにリサーチをとったり、リサーチしたデータの分析に基づき戦略を練るのであって、決してマーケティングは「売り込み」ではないということです。
Webマーケティングをおこなう理由
このマーケティングをWebサイトを使っておこなうのがWebマーケティングです。
冒頭で申し上げたとおり、WEBマーケティングとは、WEBサイトを使って売上があがる仕組みを戦略的に作って運用することです。
Web以外のデジタルデバイスやデジタルデータを使っておこなうマーケティングも含めてデジタルマーケティングといい、一般的には上図のような「 マーケティング > デジタルマーケティング > Webマーケティング 」というくくりになります。
それでは、なぜわれわれは黄色い背景部分のWebマーケティングをおこなうのでしょうか。
Webマーケティングをおこなう積極的な理由は次のみだし以降で述べますので、ここでは消極的な理由を話します。
デジタルマーケティングはビッグデータやフィンテックなどのような膨大なデータや情報技術に基づくマーケティングです。
当所のクライアントの事業内容がローカルビジネスや小規模事業であるため取り扱うデータの規模や対象が広くマーケティングをおこなうには活用が難しいデータになります。
そのため、当所では自分たちで導入し効果測定をおこなうことができるWebマーケティングをおこなっています。
Webマーケティングの重要性
なぜWebマーケティングなのか?
かつてはテレビCMや新聞の紙面広告など多大な広告宣伝費をかけ、さらには飛び込み営業やダイレクトコールなどの営業コストを使って販売につながるよう活動をおこなっていました。
しかし、テレビの視聴時間は低下し、新聞をはじめ各種紙媒体は衰退し、それらに物量を投じれば効果があるという状況でもなくなってきました。
その裏で、デジタルデバイス(スマホ、パソコン、タブレットなど)とインターネットが普及し、テレビや紙媒体に取って代わる媒体となりました。
今日、普段の生活でWebサイトやWebアプリなどのWebサービスを利用しない日はないといってもよいぐらいの状況になりました。
理由1オリジナルの勝ち方が見つけられる
音楽業界が「レコード→CD→データ配信」、カメラ業界が「フィルム→デジカメ→スマホ」と変遷してきたように市場はいつも同じではありません。とくにネットやハイテクに関わりが強いビジネスにおいては環境の変化がはやく同じやり方でずっと稼ぎ続けられるとは限りません。
技術進化の激しい業種もあれば、月ごと、シーズンごと、毎年、売れ筋商品が変わる業種もあります。今までにないまったく新しいニーズが生まれて新規で市場が生まれることもあります。
業界のニュースにアンテナを張り、自らWebサイトを運営しデータを収集・分析していれば、商品・サービスのライフサイクル、時流の潮目や新しいニーズの誕生などに気がつくことが出来ます。
そんな中で、大手が参入する前にこれから時流が来るビジネスをいち早くはじめることが出来ればアドバンテージが得られます。
また、大手が参入できない小さな市場規模でそれなりにニーズのあるニッチなビジネスも参入の脅威がなく勝ち組になれる可能性が高くなります。
Webであれば自分で運用したWebサイト等のデータを収集・分析することで最新の情報を手に入れることも可能です。
マーケティングの記事でも書いていますが、マーケティング自体は過去の研究の結果であり、今現在に通用するモノではありません。
通用するのは考え方や分析方法であって、データやデータ分析の結果は常に最新のモノでなくては意味がありません。
つまり、今現在通用するマーケティングは今現在分析したデータに基づく施策だけです。リアルタイムに近いマーケティングが出来るのはWebマーケティングだけです。
理由2自分でコントロール可能
自らが運営するWebサイトを使ってマーケティングをおこなうため、Webサイトに何を載せるか、Webサイトを使って何をおこなうか、すべて自らの裁量で決められます。
そのため、長期的な視野を持ってオウンドメディアを運営しコンテンツマーケティングをおこなうことや、繁忙期のみネット広告を使い販促活動を強化してWebマーケティングをアクティブに活用するなどシーズナリーなアクションも可能です。
理由3Webを利用するユーザーが多く利用時間も長い
2台持ちがスタンダード
図は令和3年版の情報通信白書に掲載されている個人の端末の利用状況です。
「スマホ(89.4%)」と「タブレット or ノートPC or デスクトップPC(合計95.9%)」がそれぞれ100%弱という状況です。
このデータから典型的な使用状況としてというひとり2台の端末を利用していると推測できます。
通勤などの移動中はスマホで閲覧し、オフィスや自宅ではパソコンやタブレットで閲覧するというケースが多いのではないでしょうか。
また、タブレットを保有している人はなぜノートパソコンではなくタブレットなのかということも検討する意味がありそうです。
このような仮説を何個も立てて検証し、どのデバイスでどの時間帯に見て欲しいといったことまでも戦略として考慮していくのがWebマーケティングです。
また 、タブレットの保有割合が4人に一人という状況です。Webサイトはパソコンとスマホとだけではなくタブレットの利用も意識したマルチデバイスに対応したレスポンシブデザインにしておくことが必須であることを裏付けるデータにもなっています。
年代別ネット利用時間
また令和2年の年代別の主なメディアの平均利用時間(平日・休日)を見てみると10代20代はテレビの視聴時間よりネットの利用時間の方が圧倒的に多いことがわかります。
30代と40代では平日はネット利用の方が多く休日はテレビの方が若干多いという状況です。
このデータからターゲットとなる顧客の年齢が低くなるほどネットに比重を置かなければいけないという事がわかります。
また、50歳未満がターゲットとなる事業ではネットが主流であることを裏付けるデータとなります。
理由4導入コストが低い
月に数千円からネット広告が出せる
先ほどの図表1-1-1-3で確認するとテレビは利用状況は50.8%で約半分の人しか利用していない状況です。
また若者はテレビを持たない・テレビを見ないといわれていますが図表1-1-1-5で実際に利用時間が少ないことも確認できました。
かつてのマーケティングにはメディア広告が広く用いられテレビCMや新聞などの紙面広告はその中心でした。これらは周知効果は高いものの不特定多数にリーチするため、ローカルビジネスやスモールビジネスをおこなう者にとってはターゲットを絞れていないうえにコストが高く無駄が多いものでした。
今日ではデバイスとインターネット環境があれば個人でもSNS、ブログ、YouTubeなどで自ら情報発信ができるようになりました。
またリスティング広告ではキーワードを選ぶことでニッチな客層やエリアを指定して広告を出すことができ効率的です。またリスティング広告は月額数千円程度からでも広告が出すことができます。
Webマーケティングの実施
ただ単にWebサイトを作っただけでは無人島に店を出したのと同じような状態でアクセスは期待できません。アクセスがないともちろん売上には繋がりません。
そのため、Webサイトを制作する前に「どのような市場」で「どのようなユーザー」に「どのような方法で売上を上げるのか」を戦略的に企画し、Webサイトの制作後はPDCAを回しWEBサイトを継続的に改善していく必要があります。
つまり、Webサイトを制作する準備段階からWebサイトが売上を上げる仕組みとして機能するようにマーケティングをおこなう必要があります。